Notícias do Emaús

  

今日は黒人覚醒の日にちなんだ特別授業。エデュカドーラのナザレがアフリカ風の衣装や装身具をたくさん持って来て、黒人のルーツや歴史やいろんな話をしてくれた。興味深かったのは「私たちnegraの顔の特徴は」と言って、「大きい目、厚い唇…」などと自分の顔を指差しながら説明していたこと。その後は思い思いに好きな衣装を選び、髪型も調え、装身具を身に付け、もう大騒ぎ。もちろんカメラ持参だったので、準備の最中から「撮って撮って」攻撃。やっぱりnegraの子が一番よく似合っていた。いつもはやんちゃなイメージなのだけど、アフリカ風の衣装を身にまとい、お化粧をした彼女は別人のように素敵。とてもきれいだった。その後１人ずつベランダで緑をバックに写真を撮った。いっぱいいい写真が撮れたなぁ。  

先週の土曜日が黒人覚醒の日ということで、学習室でブラジルの黒人の歴史を描いたビデオを見た。奴隷として連れて来られた彼らがまったく人間扱いされていなかったことがよくわかった。テープが古くて中断することもあったけれどみんな真剣に見入っていて、終わった後に感想や意見を述べ合った。ブラジルは法律で平等が謳われているけれど、現実には差別問題がある、お金持ちはいつも白人、貧しいのは黒人というパターンができてしまっている、肌の色や髪の毛などで差別されることがあってはならない、みんなそれぞれ違うのだし、だから世界は豊かなのだから…。人種問題については、その場に１人だけいたnegra（黒人）の子が特に熱心に質問をし、意見を出していて、自分の問題として捉えているという感じを受けた。

終わりの方で、ルシアが私を指して「彼女もここで差別感を感じることがあったそうです。どうして？ 彼女はnegraでもないし…」と言って話を振ってくれたので、前から気になっていた「つり目ジェスチャー」について書いてきた文章を読んだ。悪気がなくやっているのはわかるけれど、他の国ではあのしぐさに蔑視の意味が含まれることもあり、それに気持ちのいいものではない、そのことをわかってほしいと説明した。女の子たちだけでなく、大人のエドュカドーラや先生までも知らなかったようで、そちらの方に驚いてしまったが、でも話せてよかった。終わってから、歴史の先生が「話してくれてありがとう」と言ってくれた。
  

今日も試合の練習ということで、アルチはなし。手持ち無沙汰だなぁと思いつつ、卓球やドッジボールなどを見学してたら、学習室の方で映画をやるというので見に行く。が、延々ディズニーランドの宣伝ばかりで肝心の映画が見られず。で、うだうだしてたら、１人の男の子が「折り紙持って来てくれた？」と聞いてきて、いちおうバックに入っていたので出して見せていたら、「作り方教えて～」ということになって、急きょ折り紙教室を始めてしまった。テーブルに座り、周りを小さい子たちが囲む。虎の巻を持ってきてなかったので、カエルとかカメラとか簡単なものだけ。でも何だかすごーく喜んでくれて、いつもわりと気難しい顔をしてる男の子がほっぺたにキスしてくれたりして感激。紙を折っているうちにだんだんその子の目が輝いてくるのがわかってすごいなぁと思った。  

今日はアルチだけでなく他の子たちもみな一緒の遠足。８時集合だったけどいつもの通り、なかなか人は集まらず、女の子たちとおしゃべりをして待っていた。その時に容姿の話題になり、ある男の子が「醜い人なんていない。ただそれぞれ違っているだけだよね」と言っていてちょっと感動。そうこうしているうちに結局９時近くになる。頼んでいたバスが遅れているらしい。イスを円く並べ、エデュカドーラのマリーザから子どもたちに話があった。「外の世界の人はエマウスのことをよく知らなくて、貧しいとか路上とかそういうイメージを持っていると思う。今日は行儀のいいところを見せてあげましょう」という内容のようだった。中にいると全然わからないけれど外には偏見の目で見る人もいるのだろう。

貸切バスはずいぶん豪華で、冷暖房、TV、シートベルト、リクライニングつきでびっくり。「隣に座りなよ」と小さい男の子に誘われて座る。市内のプラネタリウムにはあっという間に着いて、さっそく見学。それほど大きくないけど、ちゃんとしている。宇宙船に乗ったような感覚を味わわせるためか、画面がぐるぐると回った時は気持ち悪くなりそうだったけど、子どもたちは盛り上がってた。終わってやっぱりメレンダ（おやつ）。いつでもどこでもメレンダだなぁ。クッキー一袋とココアみたいの。迎えのバスがやって来て、エマウスへ戻った。